日本耳鼻咽喉科漢方研究会

代表挨拶

日本耳鼻咽喉科漢方研究会
代表世話人 吉崎 智一

代表世話人 吉崎 智一

漢方医学に対する関心は日を追うごとに高まり続ける今日です。そんな中、2021年から日本耳鼻咽喉科漢方研究会の代表世話人を務めさせていただきます金沢大学の吉崎智一です。ひとことご挨拶申し上げます。

1985年に切替一郎東京大学名誉教授が代表世話人をお勤めになり仙台で第1回が開催されました。そして今日、36年の年輪を有する研究会に成長しました。第1回の参加者は19名であったとの記録が残っています。近年の本研究会を振り返ってみましても2015年の参加者は239人でしたが、年々増加を続け2018年にはその倍の462人、そして2019年にはついに553人に達しました。参加者のみでなく演題数の増加に伴い、従来は土曜日の午後半日であった研究会の開催時間は、私が会長を務めさせていただきました2017年からは1日となり、さらには本研究会も会員制へと移行しました。会員数は2017年に445人でしたが2年後の2019年には836人へと著増しました。耳鼻咽喉科医の漢方医学への関心の高さとともに本研究会が担う役割の大切さを示す数字であると考えます。

西洋医学的なアプローチで改善しない症状や疾患に対して東洋医学的アプローチが著効した症例を経験することがあります。私もそのような経験から漢方医学への興味を持ち始めた一人です。前代表世話人でいらした小川郁教授は「すそ野を広げる」から「エキスパートの育成」をテーマとして2021年に本研究会を主催されます。経験に基づいた有効な漢方薬の使い方を議論し学習することが大切な一方で、今後は漢方医療のエキスパートの育成、そして、漢方薬のエビデンスの創出も正しく漢方医学を発展させるために大切な本研究会の役割かと認識しています。日本耳鼻咽喉科漢方研究会の会員の皆様におかれましては、引き続き本会へのご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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